お金。

2002年7月27日
この間地元の図書館で暇つぶしに読んだ本(92年初版。かなり古い、しかも軽い内容の、小説ともいえないような本。)で、ちょっと理不尽というか、突っ込みを入れたくなる気分になったので書く。

それは、月収手取り13万5千円のOLが、家賃8万円のマンションに住んで、必死で倹約しているという話。
何はともあれ、「ステキな部屋に住みたい」という気持ちはわからなくもない。ていうか、かなり、わかる。で、そのために食費を犠牲にするというのも、わかる。
でも、その描写のしかたが、いまいち。ていうか、これ著者は絶対こんな生活したことないからわからないんだろ!って言いたい。

いちばん「?」って思ったのは、食費に関する描写しかなかったこと。同僚とのお高いお食事は最小限にして、近所のスーパーで閉店まぎわにたたき売られているものを買い漁る、というのは、正しい。それは、わかる。
でも、実際お金がかかるのは、食料だけではない。ステキなマンションに住んで、インテリアにこだわっているなら、それを維持するのにもそれなりに手間とお金がかかる。
別に新しいインテリアをそろえるだけじゃなくて、きちんと掃除したりしなきゃいけないし、清潔なバスルームを保つためにはそれなりに洗剤とかも必要だってこと。
それに、生活するには食料だけじゃなくて、洗剤や洗面用品はもちろん、化粧品や生理用品だって必要で、それだってバカにならない。特に、一応人付き合いを完全に断っているわけじゃない、若い女の子なら化粧品や服や服飾小物にもそれなりに投資が必要。まあ高価なアクセサリーの類を我慢するのは妥当だと思うけど。

それに、食料にしたって、毎日スーパーに行く必要なんかない。いくら一日千円弱とはいえ、毎日買い込んだって食いきれないって。安売りのものを買うならなおさら。
スーパーは行ってしまうと何か買ってしまうから、必要なければ行かない。
「食費が一日千円以下」って自慢(?)してたけど、そんなに必要じゃないだろ、って思う。

別に自慢にもならないけど、わたしならもっと食費を削れる。食費がひと月3万以下で満足してるなんて甘い。まあわたしはほとんど夕食を食べないからってのもあるけど、食費は(飲み会やつきあいの外食を除けば)月2万も行かない。すごい月だと1万円なんてこともある。

本気で倹約したければ、夕食を食べなければいい。まあ、普通はそうもいかないだろうけど(笑)。わたしも実際、夜食べないとどうしても持たない生活をしていたこともあった(昼にまともなものを食わないと夜まで持たない)けど、そういうときは、一食置き換え型のダイエット食品を愛用していた(今でも時々食べてる)。ドラッグストアとかでまとめて買えば、一食あたり200〜300円くらい。同じ値段でコンビニのおにぎり二個とか、パン二個なんかに比べれば、カロリーも低いし栄養バランスもわりといいし、絶対こっちの方がいい。食費も(普通に食べるよりは)全然かからないし。まあ、一食分100円程度で売ってるカップラーメンとかにはかなわないけど。

実際わたしも、この主人公に近い経済状態だったこともあるから(去年一年間はたぶん、実質の収入(含奨学金=借金)は13,4万で、家賃7.5万のとこに住んでた)、その程度の経済状態でも生きて行ける、ということは知っている。だからこそ、この著者は「わかってない!」って思ってしまったのだと思う。
「わかってない!」と思うのは、やっぱり、この主人公の行動は、「節約しなきゃ」と考えてとりあえず取ろうとする行動だから、って気もする。実際行動してみたら、食費に関してはまだまだいける、でも他に出費もある、ってことがわかってくる。特に食費に関しては、「極力買い物に行かない」ことがいちばんの節約、ってことは、ある程度してからじゃないとわからない。最初は、「安いものを買う」ことが節約だと勘違いしているから。

まあ古い話だけど。たぶんバブル期の「お気楽OL」全盛期(笑)。そんな感じだった。

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